A. 信号機の手前で絶対に止まれるようにブレーキ制御を行う装置です。
ATS(Automatic Train Stop)は自動列車停止装置の略称で、列車が停止を現示している信号機の手前で絶対に止まれるようにブレーキ制御を行う装置です。同じ装置でも、海外では主にATP(Automatic Train Protection)と呼ばれています。
当社におけるATSの歴史は古く、創業直後の昭和初期から研究・開発に取り組んでいます。
これまでに実用化された主な方式について概要をご説明します。
- 1.ATS-B形
軌道回路に使用している電流を利用します。停止信号から一定距離に列車が接近した時に5秒間だけ軌道回路電流をしゃ断します。列車側でこれを検知し警報を鳴らします。その間に運転士が確認操作を行わない場合、非常ブレーキを作動させ列車を停止させます。 - 2.ATS-S形
信号を現示している信号機から一定距離の線路上に設備した地上子からATS情報を送出します。列車に設備した車上子がその上を通過する際に停止情報を受けた場合、車上で警報を鳴らします。絶対停止信号機では、運転士の確認有無にかかわらず非常ブレーキを作動させ、列車を停止させます。 - 3.ATS-P形
B形やS形では運転者が警報鳴動後に確認操作をした後は防護機能が無くなる欠点がありました。これを補う目的でトランスポンダを使用して停車位置までの距離情報を列車に与える新しいATSです。(ATS-Pの詳しい説明はこちら)
平成18年には改正国土交通省令に基づき「線路条件に応じた速度制限用ATSの設置」などが義務付けられ、当社では全国の各鉄道事業者様へ各種ATSを積極的に展開しています。
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