A. 全体的な保安機能を実現し、列車を安全に運行させるための装置です。
連動装置とは、駅構内の信号機と転てつ機を関連づけて全体的な保安機能を実現し、列車を安全に運行させるための装置です。
駅構内において列車を安全に運行させるためには、列車の進路を構成した後、連鎖を設けて鎖錠することにより、関係する信号機や転てつ機が、個々勝手に操作 されないようにします。この機能を「連動」といい、その機能を持つ装置を「連動機」、現場機器や軌道回路などを含め「連動装置」と呼びます。
- 【鎖錠】進路構成後、列車通過までの間、転てつ機や信号機の操作や制御をできないようにすること。
- 【連鎖】転てつ機や信号機が相互に鎖錠の関係にあること。
- 【連動】連鎖した機器が所定の操作あるいは制御が順序良く実行されること。
◆実際の制御は以下のような構成になります。
- 自動進路設定装置や扱い者からの進路設定を受け付ける
- 転てつ機を所定の方向に動かして進路を開通させる
- 転てつ機が所定の方向に開通したら、列車が通過するまで転てつ機が動かないようにする(鎖錠といいます)
- 進路上に他の列車がいないことを確認して、信号機を進行(緑)にする
連動装置は鉄道信号における最も基本的な装置の1つです。
近年では連動装置に高度なモニタ機能やICタグを使ったリレー管理システムなどを開発し、保守・管理の省力化に取り組んでいます。